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『転売』すると逮捕も? どこからが違法行為か解説

2022年1月5日

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『転売』と聞くと、あまりいいイメージを持たない人も多いかもしれません。
本来、転売とは小売店から購入した物品を他人に販売することを意味しており、それ自体は違法ではありません。
しかし、転売行為で利益を得ようとする『転売屋』が特定の商品を買い占めてしまうと、一般の消費者に迷惑をかけることになり、犯罪行為にもなりかねません。
今回は、こうした転売行為がなぜいけないのか、また、どのように規制されているのかについて説明します。

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転売行為はなぜ悪い? 関連する法律は

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転売行為といえば、新型コロナウイルスの感染拡大初期に、街の商店で買い占められたマスクや消毒等用アルコールが高額で転売されて、大きな問題になりました。

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マスクや消毒液以外にも、人気のゲーム機や家電製品、玩具やフィギュア、洋服など、転売される商品は多岐にわたります。
特に、数量限定のレア商品や、希少性のあるアイテムは、通常の販売価格の数倍の価格で取引されることもあるほどです。

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転売の問題点は、商品が買い占められてしまい、欲しい人に行き渡らないことです。
メーカーは転売行為によって、本来のユーザーの需要を満たすことができませんし、商品を増産したとしても、その頃には転売が沈静化し、大量の在庫を抱えることにもなりかねません。
つまり、転売行為は市場の健全性を損ない、結果として業界の衰退につながってしまうのです。

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メーカーにメリットはなく、転売屋だけが利益を享受する転売行為は、ネガティブなイメージがあるだけでなく、近年は実際に法的な規制も進められています。

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2020年3月には、『国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令』が閣議決定され、法の規定に基づき、マスクや消毒液などの転売も規制されました。
違反者に対しては1年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられます
(ただし、同年の8月には供給量が安定してきたことから、生活関連物資等として指定されているマスクや消毒等用アルコールの指定は解除されています)。

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また、2019年6月には、『チケット不正転売禁止法』が施行されました。
この法律は、国内で行われる映画、音楽、舞踊等の芸術・芸能やスポーツイベント等のチケットのうち、有償での譲渡が禁止されたチケットの不正転売を禁止するもので、違反すると、1年以下の懲役か、100万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられます。
最近でも、プロ野球の公式戦チケットを7年間以上転売し続け、約550万円を稼いだとして、50代の男性が逮捕されました。

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ただし、チケット不正転売禁止法違反はあくまで繰り返される高額な不正転売を防ぐためのもので、繰り返す意思のない1回限りの転売や、定価以下での転売などは、該当しません。

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詐欺罪や古物営業法違反になる可能性も

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転売目的であるにも関わらず、『転売しない』と偽って興行主からチケットを購入すると、詐欺罪に問われる可能性もあります。
詐欺は明確な犯罪行為で、10年以下の懲役と、刑罰も重く定められています。
過去には実際に詐欺罪で立件されたケースもあり、人気バンドの電子チケットを転売目的で購入した男性に、懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決が言い渡されたこともありました。

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また、素人が中古品を『仕入れて』転売した場合は、本来ならば古物営業法違反になります。
古物商許可証は、中古品を長期的な営利目的で購入して転売する場合に必要です。
許可証を所持していない場合は、古物営業法違反として3年以下の懲役、または100万円以下の罰金に科せられます。
ほかにも、酒類の継続的な転売には酒類販売業免許が必要になるなど、商品によっては許可が必要になることもあります。

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昨今は、転売を副業として行う人も増えました。
しかし、モラルのない、ルールを守らない転売行為は、小売業者や消費者にとって迷惑であり、法律に触れる可能性もあります。
中古品を売買するときには法律を守り、グレーゾーンでの売買はやめておきましょう。

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※本記事の記載内容は、2021年12月現在の法令・情報等に基づいています。

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参考文献:https://mi-g.jp/mig/article/detail/id/28427?office=Z17DLaHtybU%3D

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