シニア世代の雇用を促進! 高齢者が『在宅勤務』をするメリット
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コロナ禍では、オフィスから離れた場所で仕事をする『リモートワーク』という働き方が広まりました。
場所に縛られないリモートワークで、仕事場を自宅に限定する場合は『在宅勤務』と呼びます。
通勤の必要がなく、自宅にて自分のペースで仕事ができる在宅勤務は、高齢者の就業に向いている働き方といわれています。
高齢者の雇用促進に取り組む企業にとっては、在宅勤務が高齢者雇用の一つのヒントになるのではないでしょうか。
高齢者の在宅勤務を導入するメリットやリスクを把握しておきましょう。
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高齢者の在宅勤務を導入するメリット
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総務省の統計によれば、2022年の就業者数に占める65歳以上の高齢者の割合は、13.6%と過去最高を記録しました。
就業者のうち実に7人に1人が高齢者であり、企業においては高齢者の雇用促進が喫緊の課題となっています。
日本では高齢者の就労意欲が高く、内閣府の調査によると、「収入の伴う仕事をしたい」と答えた60歳以上の高齢者の割合は40.2%と、諸外国よりも高いことがわかっています。
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豊富な経験やノウハウを持つ高齢者の雇用は、企業の成長にもつながりますが、一方で、高齢者ならではの懸念もあります。
それは体力や体調への不安です。
再雇用制度を導入するなどして、高齢者を雇用していた企業が、体力や体調などの問題から高齢者は就労の継続がむずかしいと判断し、最終的には高齢者の積極的な雇用を取りやめてしまうというケースもありえます。
体力や体調に不安のある高齢者は、通常のフルタイムの社員と同じように働けない場合もあります。
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そこで、体力や体調に不安のある高齢者を雇用する場合は、同時に『在宅勤務』の導入も検討しましょう。
制度や設備など、クリアしなければならない条件はあるものの、在宅勤務は高齢者雇用を促進するための有効な手段の一つです。
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コロナ禍で浸透した在宅勤務の一番のメリットは、やはり通勤時間がなくなることです。
通勤は家事や労働と並び、日常生活における「生活活動」と呼ばれ、非常にエネルギーを消費する行動です。
特に満員電車による通勤は体力を消耗し、体力や体調に不安のある高齢者は通勤自体がむずかしいケースも少なくありません。
在宅勤務であれば、通勤そのものがなくなるため、体力の消耗や満員電車のストレスなどの問題がなくなります。
並行して時短勤務を取り入れるなど、勤務時間も見直すことで高齢者が働きやすい就業環境を構築することができます。
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在宅勤務により生じる可能性のある問題とは
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高齢者の在宅勤務を推進するうえで注意したいのは、コミュニケーションの問題です。
慣れた自宅で仕事ができるのは高齢者にとっても大きなメリットですが、ほかの従業員とのコミュニケーションが減ることで、状況の把握や意思疎通、モチベーションなどの面で問題が生じる可能性があります。
特に高齢者の場合は、自宅にて一人で作業することにより、強い孤独感や不安感を覚えることもあるため、チャットツールやオンライン会議システムなどを活用して、定期的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
できるだけ、自宅でもオフィスにいるときと同様の就業環境に近づけることが大切です。
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また、業務に関しても、事務作業やデータ入力、資料作成といった、在宅でも比較的対応が可能な業務を割り振る必要があります。
職種やその人の経験にもよりますが、たとえば、顧客対応や研究開発のように現地での作業が必要な業務は、高齢者の在宅勤務には向いていません。
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パソコン作業に慣れていない高齢者であれば、個別のフォローも必要になります。
一般的に、高齢者はパソコンやインターネットが苦手というイメージがありますが、高齢者におけるパソコンの保有率やインターネット、携帯電話の利用率は年々増加しています。
総務省が公表した年代別のインターネット利用状況をみると、2023年時点で、60歳~69歳が90.2%、70歳~79歳が67%、80歳以上でも36.4%と、多くの高齢者がインターネットに触れていることがわかります。
それでも、在宅勤務で使用する各種ツールやパソコン環境などは、導入や運用にあたり一定の知識を必要とすることが多いため、支援する必要も出てくるでしょう。
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健康上の問題や、身内の介護の問題などでオフィスへ通勤する勤務がむずかしい高齢者にとって、在宅勤務は大きな助けになります。
これまで遠距離通勤を続けていた高齢の社員が、在宅勤務に切り替えたことで、就労意欲を取り戻したというケースもありました。
ワークライフバランスの向上にもつながる在宅勤務は、高齢者の雇用にこそ効果的な働き方といえます。
既存の従業員の意見も取り入れながら、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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※本記事の記載内容は、2024年8月現在の法令・情報等に基づいています。
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参考文献:https://app.mig-sys.jp/mig/admin/articles/1001417