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企業版ふるさと納税

2018年3月4日

前回は、ふるさと納税を解説されておりましたが、今回は、企業版ふるさと納税について解説したいと思います。

 

◆概要

 

ふるさと納税は、もともとは、「個人」を対象とした制度で、個人が2,000円を超える寄付を各市区町村に行ったときに、所得税は寄付金控除として所得金額から控除され、住民税は2割を限度として、住民税から控除される制度となります。

寄付したい自治体は複数選択することが可能で、寄付金の使途を選択もできます。また、寄付金のお礼品として、その寄付した自治体の品物を頂けることが、魅力的なものとなっております。

 

◆企業版ふるさと納税のメリット・デメリット

 

法人のふるさと納税は、2016年から「企業版ふるさと納税」が開始されました。法人でもふるさと納税によりメリットを受けられることが可能となりました。

法人がふるさと納税をするメリットは、寄付によって企業のPR、イメージの向上を図ることができます。

企業版ふるさと納税は、下記のようなデメリットがあります。

 

◎寄付した金額の約4割が、自己負担となります。

◎寄付先は、本店所在地以外である市区町村です。

本店所在地である地元を応援するための寄付が出来ません。

寄付する市区町村は、下記のホームページをご参考にしてください。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/tiikisaisei/kigyou_furusato.html

 

◎個人がふるさと納税した場合の返礼品はありません。

 

◆企業版ふるさと納税の税務上のしくみ

 

法人が、地方公共団体に寄付すると、その寄付金全額が、損金として算入されます。企業版ふるさと納税は、法人住民税、法人事業税、法人住民税の税額控除ができます。

寄付金の金額は、1回あたり10万円以上となっております

 

①法人住民税

寄附額の2割を税額控除(法人住民税法人税割額の20%が上限)

②法人税

法人住民税の控除額が寄附額の2割に達しない場合、寄附額の2割に 相当する額から法人住民税の控除額を差し引いた額を控除(寄附額の1 割、法人税額の5%が上限)

③法人事業税

寄附額の1割を税額控除(法人事業税額の20%(※)が上限) (※)地方法人特別税廃止後は15%

 

◆最後に

 

企業版ふるさと納税は、個人版のふるさと納税のように返礼品などのお得感はありません。今までの税制より税負担が約半分ぐらいに減りますが、現金のキャッシュアウトは確実です。この制度は、自社の企業理念にあった事業を応援するのには、良い制度となるかと思います。

 

(投稿者 國分 久)

 

 

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