大手の提案なら安心!? 信頼できる広告代理店の選び方
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広告業界では、時代の流れとともに新たなトレンドが生まれ続けています。
自社で行う広告戦略だけではなく、広告代理店(以下、代理店)などのプロに任せてみたいと思いながらも、「代理店の選び方がわからない」「どのように頼めばよいかわからない」といった担当者も多いでしょう。
そこで今回は、代理店に依頼するメリット・デメリットや選ぶ際のチェックポイント、依頼する際の手順や注意点などを解説します。
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広告代理店に依頼するメリットとデメリット
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『広告代理店』とは、商品やサービスを宣伝したい広告主(クライアント)を各種広告媒体へと仲介し、その手数料で収益を得る企業を指します。
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大手代理店・電通の調査によると、2021年のインターネット広告費は、マスコミ4媒体(新聞・雑誌・ラジオ・地上波テレビ)を初めて上回りました。
デジタルマーケティングの台頭で代理店の役割が広がり、インターネットやSNSなどを含む最適な媒体を提案するコンサルティング能力が求められるようになっています。
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代理店に依頼するメリットはさまざまですが、なかでも大きなメリットは、専門的な提案を受けられることです。
専門的な提案とは、代理店の経験に基づくノウハウを指します。
代理店には、広告する商品の顧客層、住んでいるエリアなど各ターゲットに向けた提案ができるという強みがあります。
また、高いデザイン性によるセンスのよいビジュアル制作も期待できます。
このように専門性を駆使して広告を制作できることこそ、代理店に依頼するメリットです。
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さらに、最新の技術や手法を採用できるのも魅力です。
広告媒体の技術は、日々進化しています。
たとえば、各種ディスプレイで情報発信するデジタルサイネージ広告や、新しい機能やサービスがリリースされ続けるインターネット広告など、媒体の選択肢は増え続けています。
時代にあったアプローチができることも、専門分野で活動する代理店ならではといえるでしょう。
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また、代理店は広告の計画から運用、分析までサポートしてくれるため、自社で広告業務をすべて担うケースのように、社内のリソースを割く必要がありません。
ほかの業務を圧迫する心配がなくなることもメリットといえます。
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一方、デメリットもあります。
まず、社外に広告制作の費用を支払うため、コストがかかります。
打ち合わせや連絡用の通信費など、コミュニケーションコストがかかることもあるでしょう。
また、代理店とクライアントの間の完成イメージに違いが生じ、優先順位が異なっていた結果、十分な効果を得られないことがあるかもしれません。
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このようなメリットとデメリットを踏まえて、代理店の利用を検討していきましょう。
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広告代理店を選ぶ際の8つのチェックポイント
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代理店を選ぶ際は、サービス内容やコストを見極め、広告運用後の評価も視野に入れることが重要です。
代理店に外注する際に重要となる以下の8つのチェックポイントを参考に、自社に合う代理店を検討しましょう。
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(1)クライアントに対する理解
優れた広告戦略を立てるには、クライアントや商品への正確な理解が欠かせません。
案件ごとに最適な媒体やターゲットを見極め、説得力ある提案ができる代理店を選びましょう。
特に、広告媒体にはテレビや新聞などのマス媒体、交通広告や屋外広告、インターネット媒体などがあります。
自社の商品に適した媒体を選ぶことも、広告の成功には欠かせません。
この点についての提案に説得力があるかどうかは、特に意識する必要があります。
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(2)運用体制
代理店には、工程ごとに担当者を決める分業型と、一人がすべてを担う専任型があります。
コミュニケーションを取る相手や頻度が、自社の希望に合うかを確認するとよいでしょう。
また、広告を出したあと、どのように運用していくのかも忘れずに確認しましょう。
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(3)担当者の業務量
代理店によっては、一人が数十件ものクライアントを掛け持ちで担当している場合があります。
面談の回数や頻度を含め、丁寧なサポートが受けられる体制かどうかを判断します。
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(4)効果測定の方法
外部に費用をかけて広告を出すことになるため、その広告がどの程度の効果を得たのかを測定することは欠かせません。
広告を評価する指標の一つとして、ROAS(広告費用対効果)があります。
これは、広告費に対する売上比率を表したもので、広告費の回収率ともいいます。
広告費の効果を示す指標としては、ROI(投資に対する利益率)やCPA(顧客獲得単価)なども使われます。
どの指標を使うかは、広告の目的によります。
自社のマーケティング施策にとって適切な評価指標を提案してくれるかどうかも、代理店を選ぶ際には重要なポイントとなります。
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(5)コストの算定方法
代理店に支払う手数料は「広告費の20%」などの定額が示される場合や、作業量や成果に応じて算定する場合があります。
支払い時期やキャンセル料についての確認も行いましょう。
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(6)契約期間とライセンス
一般的な契約期間のケースとしては、数カ月から始め、状況をみて自動延長の可否を判断することが多いとされています。
引き継ぎ可能なコンテンツの有無や、ネット広告の管理画面の扱い方法を確認しておきましょう。
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(7)提案と修正の受け渡し
完成までに必要な提案や修正の回数についてあいまいな状態で進めては、トラブルになりかねません。
想定される質量や追加料金の有無など、具体的な運用フローの説明を受けておくと安心です。
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(8)広告運用後の対応
代理店から提出されるデータの内容や、追加発注の料金についてなど、納品後の取り決めについても確認が必要です。
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広告代理店に依頼する際の心構え
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代理店に依頼する場合に大切なのは、代理店に丸投げせず、クライアントとしての意向を積極的に伝えることです。
商品のコンセプトや宣伝のテイスト、最終的な着地点などを明確に共有し、共に進行させていく意識を持つことが重要です。
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広告の効果は、一概に代理店の知名度や規模で決まるものではありません。
クライアントや商品のコンセプトを正しく理解し、説得力ある広告を提案できる代理店を選びましょう。
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※本記事の記載内容は、2022年12月現在の法令・情報等に基づいています。
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参考文献:https://mi-g.jp/mig/article/detail/id/31189?office=Z17DLaHtybU%3D