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経済産業省や大手代理店も注目する『推し活』のインパクト

2024年10月31日

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『推し』とは、自分が好感を持っている人や物、キャラクターのことで、海外でも「OSHI」として知られるようになってきているといわれています。
『推し活』は、その対象を応援する活動全般のことを指し、2020年頃からSNSを中心に話題にのぼるようになり、2021年には新語・流行語大賞にノミネートされました。
今、『推し活市場』は、経済産業省や大手広告代理店なども注目している急成長中の市場です。
今回は、さらなる拡大を続けている「推し活」の現状を紹介すると共に、マーケティング施策との相性についても、考えていきます。

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推し活の定義と驚くべき経済効果

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アイドルグループのうち、特にファンであるメンバーに対して使われる「推しているメンバー」を略した『推しメン』という言葉が、新語・流行語大賞にノミネートされたのが2011年のことでした。
ここから、「◯◯推し」という言葉が広まり、2020年頃からは『推し活』といったワードも広く使われるようになってきました。
これまでアイドルや声優、アニメやゲーム、漫画などのキャラクターなどに使われてきた「推し」ですが、近年は俳優やスポーツ選手、歴史上の人物などはもちろん、人形や模型、動物など、対象の範囲を広げています。

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こうした「推し」は、「応援したい」「商品やグッズを集めたい」といったファンの『積極的に関与したい』という思いを内包しており、「好き」よりも能動的・積極的な感情だといわれています。
また、自分がファンでありさえすれば周囲に何を言われても影響を受けない「好き」に対し、「推し」には「他人にも推しになってもらいたい」「理解してほしい」「知ってほしい」という感情も含まれています。

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つまり、推し活は個人の範囲で収まっていた従来のファン活動よりも、より対外的な活動だといえます。
実際に、推し活の経済効果は大きなインパクトを与えており、アイドルやアニメなどのいわゆる推し活のメインストリームである「オタク市場」の規模は2023年時点で約8,101億円と推計されました。

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消費活動としても勢いを増す推し活は、SNSなどでみずから発信しやすく、体験による価値が見直されてきている現代に合ったファン活動といえるでしょう。
推し活を中心に据えたマーケティング施策は、普段から推し活を行なっている熱心なファン層にリーチできますし、関連するキャンペーンやイベントなどであれば積極的に参加してもらえる見込みも高いといえます。
なにより、ファンたちによる「推しを多くの人に知ってもらいたい」という感情に基づく、拡散も期待できます。

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『推し活』マーケティングを行ううえでの注意点

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ファンであれば、自分の「推し」とのキャンペーンやコラボ商品は嬉しいものです。
また、企業側も売上や認知度の向上など、コラボ対象との相乗効果を期待しています。
しかし、やり方を誤ると、逆に批判を招いてしまう可能性があります。

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高い熱量を持ったファンたちは、自分の推しが軽んじられることを嫌います。
人気があるからという理由だけでコラボに起用したり、その世界観を理解していないマーケティング施策だったりすると、効果がないばかりか、批判を集めて炎上することにもなりかねません。
推しとのマーケティング施策を成功させるためには、入念な企画の設計が必要なうえ、対象に関する相応の知識や熱量も求められます。
表層的なプロモーションにならないよう、出版社や所属事務所など、推し側の権利者とタッグを組み、場合によっては識者や第一人者を監修に入れるなどして、施策を進めていくことが大切です。

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また、マーケティング施策の対象となる推しのセレクトも重要です。
自社の商品やサービスとの関連や接点のある人やキャラクター、物であることは前提として、その推しを支持するファンの規模にも注意が必要です。
限られたコアなジャンルの推しだと、ファンの規模が小さく、推し活を行なっている層も狭まってしまうため、思うような効果を得ることができないかもしれません。

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コロナ禍を経て、推し活をする人の数が右肩上がりに増えているといわれています。
推し活をマーケティング施策に反映するということは、推しを応援したいという人の気持ちを活用する施策になるということです。
「心の支え」や「生きる糧」として推し活に励む人も多く、企業側はそうした推し活を行うファン層に寄り添ったマーケティング施策を考えていく必要があります。

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※本記事の記載内容は、2024年10月現在の法令・情報等に基づいています。

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参考文献:https://app.mig-sys.jp/mig/admin/articles/1001704

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