起業する際は『許認可』が必要な業種を理解しておく
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法人や個人事業主として起業する際に把握しておきたいのが、『許認可』の有無です。
許認可とは、営業活動を行ううえで必要な手続きのことで、事業には許認可が必要な事業とそうでない事業があります。
許認可が必要な事業は1,000種類以上あるといわれており、業種によって、許認可の種類や申請先となる行政機関なども異なります。
新たに事業を始めるならば、その事業が許認可の必要な事業かどうかを把握しておかなければなりません。
今回は、許認可が必要になる事業や許認可の種類などを説明します。
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一部の事業では、なぜ許認可が必要なのか
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2022年に行われた日本政策金融公庫のアンケート調査によれば、回答者1万9,992人のうち、11.8%となる2,356人が起業に関心を持っていることがわかりました。
2006年5月に施行された新会社法により、資本金が1円から株式会社が設立できるようになりました。
また、近年は会社に籍をおいたまま副業として新たな事業を興すケースも増え、より起業が身近なものになっています。
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しかし、どのような事業でも、思いついたらすぐに始められるわけではありません。
事業には法令で定められた許認可が必要なものもあり、もし許認可の手続きを行わずに無許可で営業を開始させてしまうと、営業停止処分や、場合によっては刑事処分を受ける可能性もあります。
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許認可が必要になる業種はさまざまですが、原則として、その事業の従業員や利用者、購入者の安全が脅かされたり、不利益をこうむったりする可能性のある業種に定められています。
まずは、起業しようとしている事業に許認可が必要なのか、確認しておきましょう。
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許認可が必要な業種で起業する場合は、その業種を管理・監督する行政機関で手続きを行います。
許認可の手続きは、『届出』『登録』『認可』『許可』『免許』の5種類があり、事業ごとに必要な手続きが異なります。
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許認可の手続きの種類と、該当する業種
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5種類ある許認可の手続きは、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
順に確認していきましょう。
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〈届出〉
届出は、法令によって定められた事業内容を行政機関に知らせることを意味し、届出の申請を行なったことで、許認可の義務を果たしたことになります。
事業内容に問題がなければ概ね受理され、営業を始めることができます。
探偵業、インターネット異性紹介事業、鍼灸・指圧・マッサージ業、クリーニング店などが届出の必要な業種です。
たとえば、探偵業は事業を始める前の日までに、警察署経由で公安委員会に「探偵業開始届出書」を提出すると、営業を始めることができます。
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〈登録〉
登録は、行政機関に申請を行い、公簿に登録されることで初めて営業できる手続きを指します。それぞれの業種で定められている基準を満たしていないと登録できません。
旅行業、貸金業、倉庫業、電気工事業、ガソリンスタンド(揮発油販売業)、ペットショップなどが登録の必要な業種です。
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〈認可〉
認可は、申請に対して行政機関が法的な効力を与える手続きで、認可基準を満たしていれば、営業することができます。
認可の必要な業種は、警備業、自動車運転代行業、私立学校などですが、私立学校ではなく学習塾であれば、認可は不要です。
また、保育園は保育従事者がすべて保育士であるなどの基準を満たしていれば市町村による認可を受けることができますが、基準を満たさない場合でも、届出などを行えば「認可外保育園」として営業することができます。
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〈許可〉
許可は、行政機関が審査を行い、審査を通過することで営業できる手続きのことです。
業種によって厳しい基準が定められており、許可が下りないと営業できません。
許可が必要な業種は多岐に渡りますが、代表的なものに、飲食業、食品製造業、医薬品製造・販売業、建設業(軽微な建設工事のみ請負う場合を除く)、運送業(一般貨物自動車運送事業)、タクシー業などがあります。
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〈免許〉
免許は、特定の行為について、行政機関が資格を持つ人に権利を与えることを指します。
免許が必要な業種にもかかわらず、無免許のまま営業すると厳しく罰せられます。
免許が必要な業種は、酒類販売業や不動産業などが代表的なものとしてあげられます。
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これらの許認可の手続きのほかに、それぞれの事業ごとに適用される法律も異なるので、注意が必要です。
つまり、新しく許認可の必要な業種で起業する場合は、「手続の種類」「申請先」「関係法令」と、さらに業種によっては更新が必要なものもあるため、許認可の「有効期限」も確認しておく必要があります。
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起業する前には、あらかじめ行政書士や税理士、司法書士、中小企業支援センターなどの専門家に相談することをおすすめします。
行政書士は許認可の専門家なので、必要な書面の作成や申請の代行などを依頼することも可能です。
こうした許認可の手続きは業種ごとに要件が異なり、法律の知識も必要になるため、専門家の力も借りながら正しい手順で進めていきましょう。
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※本記事の記載内容は、2024年1月現在の法令・情報等に基づいています。
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参考文献:https://mi-g.jp/mig/article/detail/id/33735?office=Z17DLaHtybU%3D