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退職者とつながる『アルムナイ制度』のメリットとデメリット

2022年6月20日

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近年広がっている『アルムナイ制度』をご存じでしょうか。
アルムナイとは『卒業生』や『同窓生』を意味し、ビジネスの場では会社を退職した人のことを指します。
つまり、アルムナイ制度とは、一度退職・離職した社員を再び雇用する制度のことです。アルムナイ採用と呼ぶこともあります。
いわゆる『復職制度』や『出戻り制度』の意味合いを持つアルムナイ制度は、退職してからも会社と元社員がつながりを持ち続けることで、双方に希望があれば復職しやすくなるという特徴があります。
アルムナイ制度を、効果的に運用していくための方法について説明します。

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日本でも注目を集め始めたアルムナイ制度

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近年、労働市場の流動性が高いジョブ型雇用が日本でも広まり、働き方の多様化が進むなかで、人材の確保が企業の喫緊の課題となっています。
この課題解決の方法として、退職者や離職者をいつでも再雇用できる体制を構築しておくアルムナイ制度が注目を集めています。

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広告代理店の電通やインターネット関連サービスのヤフーなど、大手企業でも導入されているアルムナイ制度の利点や狙いはどういったものなのでしょうか。

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アルムナイ制度の一番の特徴は、退職者を組織化して、企業側の経営資源にするところです。
退職者をOB・OG会のような組織としてまとめ、定期的な情報交換や懇親会などで会社とのつながりを維持してもらうことで、復職をしやすくするという狙いがあります。

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復職制度や出戻り制度などと捉えられる場合もありますが、アルムナイ制度は必ずしも退職者の復職だけを目的としているわけではありません。
退職者との協業や業務提携などのビジネス展開を視野に入れつつ、そのなかの選択肢の一つとして、復職があるのです。

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外部からのノウハウや知見が手に入る

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アルムナイは、すでに会社の文化や事業内容を理解している人材であり、仕事ぶりについても、すでに社内で知られている状態です。
したがって、アルムナイ制度を導入するメリットは、労働力の確保のほか、人材を育成するためのコスト削減や、外部からのノウハウや知見の獲得などが挙げられます
アルムナイ制度で復職する従業員は、自社の内部事情や業務に精通しているため、初めての人を採用する時のような育成コストはかかりません。
また、一度は自社を出て、外部の企業でさまざまな経験を積んでいる人たちなので、外で得たノウハウや経験をフィードバックしてくれます。

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たとえ復職しなかったとしても、アルムナイ制度でつながっている限りは、長期に渡る知見の提供を期待することができますし、外部企業としての販路拡大や業務提携などの広がりもあるでしょう。

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一方で、退職者はあくまで社外の人間なので、情報漏洩には気をつける必要があります
アルムナイ制度でつながっている人材は、元同僚や元上司、元部下だったりするため、つい、身内感覚で接してしまいがちです。
しかし、労働契約を結ぶまでは社外の取引相手として接する必要があります。
アドバイスを受ける場合も、社外秘のデータなどは渡さないようにしましょう。

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アルムナイとつながり続ける方法

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制度の導入には、どのような方法で退職者とコミュニケーションを取り、関係を構築していくか、体制の整備を考えなくてはいけません。

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たとえば電通では、ビジネス連携を主とした専用サイトのアルムナイ・ネットワークを用意し、自社の“卒業生”の交流の場として活用しています。
ヤフーも、2017年に退職者を対象とした『ヤフトモ』というコミュニティを設立。
Facebookグループでの交流や、現役社員とのコラボ企画など、積極的に活動を行っています。

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これらの企業のように、一からシステムを構築するのか、それとも既存のSNSでつながるのか、方法はさまざまです。
企業からOB・OGに対して定期的なメール連絡をするだけでもよいでしょう。
近年はアルムナイ制度に特化したクラウドサービスなども出てきているため、利用を検討してもよいかもしれません。
さらに、復職する際の条件も定めておく必要があります。

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アルムナイ制度では、制度の周知や、コミュニティの維持等も必要です。
会社の規模感や現状などを踏まえながら、どのような制度にするのが適当なのか、調整しながら導入を考えていきましょう。

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※本記事の記載内容は、2022年6月現在の法令・情報等に基づいています。

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参考文献:https://mi-g.jp/mig/article/detail/id/29691?office=Z17DLaHtybU%3D

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