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オンラインとオフラインを連携させた“O2Oマーケティング”とは?

2020年8月31日

ネット上から働きかけて、実店舗に足を運んでもらうことを意味するマーケティング用語『Online to Offline(オンライン・トゥー・オフライン)』(以下、O2O)を、マーケティングの手法として取り入れた『O2Oマーケティング』。
スマートフォン(以下、スマホ)の急速な普及やSNSの拡大により、オンラインで興味をひきつけ、実店舗に来てもらうこの施策は、もはや当たり前のものとなってきました。
『O2O』や『On2Off』とも略されるこの手法はユーザーに対し、Webからリアルの実店舗への行動を促すもので、ネット社会においてとても有効なマーケティング手法といわれています。
その利点や、施策事例などを踏まえながら、O2Oの解説をしていきます。

 

Web上の施策と実店舗の施策をつなぐO2O

従来、Webを活用したマーケティングとは、顧客にメールなどで割引クーポンを送り、自社のECサイトで使用してもらうなど、Web上だけで完結するものでした。
現在でも多くの企業が行っているマーケティング手法ですが、この手法をネットのなかだけではなく、ネット外の実地、つまり販売店や飲食店などの実店舗にまで広げたのが、O2Oという概念です。

O2Oの施策として代表的なのは『実店舗で使えるクーポンをWebで配布する』です。
いつも使っているスマホにクーポンが届けば、それが実店舗に足を運ぶきっかけになります。
ユーザーの来店する動機を高める施策として、スマホのアプリやWebのクーポンサイトが活用されています。

たとえば、スマホアプリの『SmartNews(スマートニュース)』では、コンビニやファミリーレストラン、ファストフードなどのクーポンを取りまとめて、毎日発行し、ユーザーの実店舗への誘導を促すという仕組みを作りました。
この施策は、O2Oの成功事例として知られています。

また、近年は自社のWebページやアプリなどで独自に割引クーポンを発行し、実店舗への集客を図る企業も増えてきており、今やO2Oマーケティングは大きなムーブメントになりつつあるといっても過言ではありません。

Web上で完結するマーケティングでは、ユーザーの購買行動について集客率やコンバージョン率などを分析し、検証しなければいけませんでした。
しかし、O2Oであれば、実店舗で使われたクーポンの数を数えるだけで、どれだけの顧客がクーポンを使用したのかを知ることができます
Web担当者でなくても、その店の店長がすぐに効果を検証できるという手軽さも、O2Oマーケティングのメリットの一つといわれています。

SNSを使った施策にも注目が集まる

O2Oマーケティングでは、SNSを活用して、実店舗にユーザーを誘導するという手法も使われています。

たとえば、オーガニックスーパーを運営するビオセボン・ジャポン株式会社は、SNSで朝食メニューの提案やユーザーの興味を引く生活情報を発信し、注目を集めました。
この施策でユーザーを実店舗に誘導することに成功しただけではなく、SNSで取り上げた商品の売り上げがアップするなどの効果も生み出しています。

ほかにも、指定されたハッシュタグを付けてツイートすると、実店舗で商品価格が割引になるというキャンペーンが行われた事例がいくつもあります。
工夫次第で大きな効果を得られるのが、O2Oの強みでもあるのです。

また、株式会社紀伊國屋書店や株式会社丸善ジュンク堂書店などの大型書店では、オンラインで書籍の取り置きサービスを行っており、このサービスもO2Oの一つといえます。
書籍を実店舗に取り置きすることで、顧客が書店を訪れ、ほかの本に触れる可能性を増やすことができるというわけです。

O2Oマーケティングでは、逆に、オフラインからオンラインに影響を与える施策もあります。
お店の公式LINEなどに登録してもらうためのQRコード付きのポスターを実店舗で掲示し、サイトやアプリへ誘導するというものです。
この施策では、実店舗を訪れた顧客をWeb上で囲い込むことによって、商品情報やお得なクーポンなどを使った再来店を促すことが可能になります。

つまり、オフラインとオンラインが相乗効果をもたらす、理想的なマーケティングが可能になるのです。
これまで実店舗のみのマーケティング活動を行ってきた企業にこそ、O2Oマーケティングが必要になってきているのではないでしょうか。

※本記事の記載内容は、2020年8月現在の法令・情報等に基づいています。

参考文献:https://mi-g.jp/mig/article/detail/id/24102?office=Z17DLaHtybU%3D

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