マーケティングに欠かせない最新の『業界知識』の習得に必要なこと
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市場の調査・分析から広報活動まで、マーケティング業務の仕事内容は多岐にわたることから、幅広い知識が求められます。
そのなかでも特に重要になるのが、取引先や顧客に関連する『業界知識』です。
業界知識とは、特定の分野の専門的な知識のことを指し、常にアップデートされる最新の業界知識を得ることもマーケティング担当者の仕事の一つです。
マーケティング業務を行ううえで大きな武器にもなる、業界知識の効率的な調べ方や学び方を解説します。
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まずは業界の全体像を俯瞰で捉える
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業界や企業によってやり方やターゲットなどが大きく異なるマーケティング業務ですが、共通して必要になるのが『業界知識』です。
業界ごとの専門的な業務内容や知識、慣習などを把握しておくことで、市場調査や商品の企画開発、販売促進やプロモーションなど、さまざまな場面で有利に働き、マーケティング業務を効率的に進めることができます。
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たとえば、異なる分野の会社のブランドとコラボ企画を行う際に、相手の業界に明るければ効果的な企画を立てることが可能です。
特定の業界に向けた媒体で自社商品のプロモーションを行う際にも、その業界に詳しければ、よりユーザーに響く広告を打つことができます。
取引先や顧客が属する分野の業界知識は、マーケティング業務を行ううえで欠かせないものだといえるでしょう。
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マーケティング業務で必要になる知識は、大きく『マーケティング知識』と『業界知識』に分けることができます。
マーケティング知識とは、市場調査や戦略設計、広告宣伝活動など、マーケティング業務を行うにあたり必要になる一般的な知識のことで、関連した書籍やセミナーなどで学ぶことができます。
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一方で、業界知識は業界の特徴や基本的なビジネスモデル、慣例や主要企業などを理解しなければならないため、習得には書籍やセミナー以外のアプローチも必要です。
まずは、業界に関連した研究本や業界専門の媒体、業界の団体のホームページなどから業界の全体像を把握することで、そこから知識を広げていけるようになります。
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知識の深堀りに役立つ関係者とのつながり
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業界の歴史や構造などの全体像を把握することができたら、現在の動向や情勢を深掘りします。
『広く浅く』から、『狭く深く』調べていくことで、業界の課題や将来性、勢力などを理解していきます。
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業界知識を深く知るためには、業界関係者の協力が不可欠です。
業界における主要企業の社員はもちろん、業界専門紙の記者やコンサルティング会社など、業界の内部事情をよく知るキーパーソンに話を聞くことができれば、効率的に業界知識を掘り下げていくことができます。
業界団体が主催するセミナーや勉強会などは、その業界の専門家や有識者と直接話せる貴重な機会なので、積極的に参加することをおすすめします。
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また、取引先や顧客となる企業の関係者とコネクションができれば、その企業についてより詳しい情報を取得することが可能です。
ホームページだけでは知ることができない社風や企業理念、将来的な展望や力を入れようとしている事業、業界での立ち位置などを聞き、マーケティング活動に活かしていきます。
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注意したいのは、せっかく習得した業界知識であっても、年月を経ると陳腐化してしまう可能性があることです。
特にIT業界や医療業界など、日進月歩の業界においては、取得した当時は最新の知識だったとしても、すぐに古くて使えない情報になってしまうことがあります。
日々更新される大量の情報を、一度にすべてキャッチアップすることは、現実的ではないでしょう。
そこで大切なのは、基本的な業界知識を学んで終わりにするのではなく、インプットを継続しながら、常に最新の知識に更新していくことです。
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そのためには、特定の業界に特化した情報サイトやメルマガ、業界紙や専門誌などにも目を通すようにしましょう。
これらのニュースメディアではピンポイントで知りたい業界の最新情報を得ることができるうえに、業界関係者の多くが購読しているため、取引先との話題づくりにも役立ちます。
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また、自身が得た業界知識は、社内で共有することも大切です。
個人が持つ知識やノウハウを組織全体で共有して、業務効率化や新規事業の開発などに役立てる経営手法を『ナレッジマネジメント』といいます。
個人で取得できる業界知識の量には限界があるため、社内で分担しながら全社的に取り組み、各業界への理解を深めていきましょう。
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※本記事の記載内容は、2024年4月現在の法令・情報等に基づいています。
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参考文献:https://mi-g.jp/mig/article/detail/id/33909?office=Z17DLaHtybU%3D