購入者の行動分析で売上をUP!『ショッパー・マーケティング』
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消費者とは、商品を買って消費する人のことを指します。
しかし、必ずしも商品を買う人と、実際に使用する人が同じとは限りません。
マーケティングの世界では、商品を買う購入者を『ショッパー』、購入した商品を使う使用者を『カスタマー』と呼んで区別しています。
近年、このショッパーの行動にフォーカスした『ショッパー・マーケティング』が注目を集めています。
『実際に商品を購入する人』をターゲットにしたショッパー・マーケティングの概要や手法を解説します。
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ショッパーとカスタマーで分けて考える理由
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商品の選択や購入、使用などの消費者が行う一連の行動のことを『消費者行動』と呼びます。
マーケティングは消費者行動を理解し、商品が誰に選ばれ、どのように買われ、最終的にどう使われているのかを把握するところから始まります。
消費者行動を分析することで、適切で効果的な施策を講じることができるというわけです。
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このときに注意したいのは、すべての消費者を一括りにして分析しないことです。
なぜなら、消費者には商品を購入する『ショッパー』と、利用する『カスタマー』がおり、一つの商品に対して、ショッパーとカスタマーが異なる場合があるからです。
自分が使う・使わないに関わらず、商品を購入する人はすべてショッパーと定義され、自分が購入した・していないに関わらず、商品を使う人はすべてカスタマーと定義されます。
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一般的に多くのケースでは自分の着る服は自分で選びますし、自分の食べたい物は自分で買います。
つまり、購入者であるショッパーと使用者であるカスタマーは同じ人物です。
しかし、特定の小売店や商品においては、必ずしもショッパーとカスタマーが一致するわけではありません。
たとえば、幼児服の専門店では親が子どもに着せる服を購入しますし、スーパーマーケットではほかの家族のために食べる物を購入することがあります。
離乳食などは、まさにショッパーとカスタマーが異なる商品の代表といえるでしょう。
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ショッパー=カスタマーであれば、シンプルに使用者であるカスタマーに訴求できるマーケティングを行うのが効果的ですが、ショッパー=カスタマーではないケースでは、カスタマーではなく、ショッパーを対象としたショッパー・マーケティングが効果を発揮します。
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ショッパーの行動と心理の理解が成功のカギ
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ショッパー・マーケティングは、購入決定権を持つショッパーに訴求するマーケティング手法で、コロナ禍で消費者行動が変化したことも相まって、今大きな注目を集めています。
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このショッパー・マーケティングを行ううえで、大切なのはショッパーの区分です。
ショッパーを区分する方法はいくつかありますが、一つに店内の滞在時間で区分する方法があります。
店の業態や規模によっても異なりますが、滞在時間が10分ほどであれば、すでに買う物を決めているショッパーの可能性があります。
逆に、滞在時間が10分以上であれば、まとめ買いや買い物自体を目的としたショッパーだと考えられます。
従来はセールやキャンペーンなどの手法を使い、買う物を決めていない長時間滞在のショッパーに訴求するマーケティングが主流でしたが、ショッパー・マーケティングではすでに買う物を決めている短時間滞在のショッパーに訴求することを目指します。
このタイプのショッパーの行動を分析することが、売上の向上につながります。
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ショッパー・マーケティングの第一人者であるハーブ・ソレンセン氏の研究によると、店の売上の約3割を占めるのが短時間滞在のショッパーです。
短時間滞在のショッパーは買うものを決めており、購入する個数が少ない「急ぎの買い物」や「買い足し」に来ています。
定番商品を買い求めているわけですから、店の入口付近の取りやすい棚や目立つ棚に商品を置く、手に取りやすいように並べるなどの施策が有効です。
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ほかにも、ショッパーが店内を回遊する動きにも一定の傾向があるので、調査・分析によって出た結果に基づき、店内のレイアウトや棚の位置、陳列などを改善していくことも効果的です。
人気商品なのに売上が悪い場合は、店の導線がスムーズではない可能性があります。
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また、ショッパーとカスタマーが異なる店舗や商品では、POPやチラシ、ディスプレイやパッケージなども、ショッパーの心理を深く読み取ったものにしなければいけません。
たとえば、スーパーマーケットなどではPOPやチラシで食材をPRする際に、「今夜は◯◯にしませんか?」などと具体的な献立を打ち出して、「家族に食べさせたい」というショッパーの心理をくすぐる手法がよく使われています。
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ショッパー・マーケティングで大切なのは、ショッパーの行動と心理を理解することです。
まずは、自社店舗や自社商品の消費者には、どのようなショッパーが多いのか分析するところから始めてみましょう。
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※本記事の記載内容は、2024年6月現在の法令・情報等に基づいています。
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参考文献:https://mi-g.jp/mig/article/detail/id/33958?office=Z17DLaHtybU%3D